画面が紙でできている? おもしろいスマートフォン

2020年のCESでHisenceよりカラー電子ペーパーが搭載されたスマートフォン、「Hisence A5C」および「Hisence A5 Pro CC」が発表されました。

これらはまだ発表されたばかりのE-inkカラー電子ペーパーを搭載しており、1年前に出していた同社のモノクロ電子ペーパースマホの後継機種という立ち位置になります。

電子リーダーとしてのカラー電子ペーパーを搭載したガジェットであればONYXなどから発売されていますが、スマートフォンとして発売されるのはこの機種が初となるでしょう。

Hisenceはスマートフォンの新しい分野を開拓してくれるのか?今回は上位版である「Hisence A5 Pro CC」に関して紹介していきます。

電子ペーパーの魅力と欠点

電子ペーパーの魅力といえば、超省電力と発光しないということでしょう。スマートフォンの消費電力の内訳は使い方にもよりますが70%~80%ほどがディスプレイによるものです。電子ペーパーは画面更新時のみ電力を消費し、更新でも液晶や有機ELに比べてはるかに低電力なことが知られています。

そしてなんといっても発光しないことです。まるで本のようにスマートフォンを眺めることができますからね。当然目も痛くなりません。

しかしデメリットもあります。

この電子ペーパー、現在の技術ではリフレッシュレートを高くすることができずスマホとしてはカクカクします。また、カラーとはいえど、2048色のみでコントラストも低め、既存のディスプレイには鮮やかさで大きく引けを取ります。そしてなんといってもコストが高い。Hisence A5 Pro CCの性能自体はエントリークラスでありながら2.8万円~となっています。安いことには変わりありませんが、性能だけで比較した場合、同じような製品をXiaomiから2万円いかないくらいで購入できるでしょう。