TSMC,3nmプロセスの生産を2022年に開始

3nmプロセスでのチップ製造のための計画を開始していることを同社が発表しました。2021年には3nmのリスク生産が始まるようです。
先日話題に上がっていたiPhone12のSoCもTSMCが生産を担っていますが、どうやらすでに5nmでの生産が開始された模様です。
性能向上は見込めるか
TSMCの株主会議の中で、CEOは3nmプロセスの生産も5nmプロセスと同じであるFinFET構造で行われることを明らかにし、3nmチップは5nmから「大幅な飛躍」があると強調したと台湾のメディアが報じています。
しかし「大きな飛躍」と発言していますが実際のところはどうなのでしょうか。これまで回路を微細化する上で問題になったのは回路幅が狭すぎることです。この回路幅を実現するにはEUVリソグラフィーのさらなる改良が必要でしょう。そして狭すぎるがゆえに様々な量子力学的な問題も生じてくるでしょう。そして抵抗が大きくなるがゆえに省電力を保ったまま性能を上げることができるかということも問題になりますね。
3nmの開発にさらなる投資か

最近の半導体業界は開発をするのにもファブを立ち上げるのにも費用がバカになりません。TSMCは3nmプロセスの実現のために200億ドル、日本円にして2兆1400億円を投資することを明らかにしました。もはやこのような額を回収できるのはTSMCやSamsung、Intelと言った大手メーカーにしかできないでしょう。
しかし最近の半導体業界ではずっと値下がりが続いておりこの額を回収しきれるか心配になるところです。
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