スマホの止まらない画素数競争。今ではスマホで2億画素?

画素数を増やすことのメリットは?
スマートフォンは皆さんが知っている通り薄いです。したがって搭載できるレンズの大きさには限りがあります。普通のレンズを搭載するスマートフォンであればせいぜい光学3倍がいいところです。しかしこれを解決できるのが画素数です。最初にも言った通り、画素数は点の数を表します。点が多ければ多いほど写真は細かいところまで写ります。したがって何倍に拡大してもきれいな写真になるということが起こります。画素数が低いスマホでは拡大すると粗くなってしまう写真が一般的ですが1億画素を超えてくると何倍ズームしても精細な画像を維持することができます。
また企業側でもPRのメリットになります。あまり機械に詳しくない一般の人はカメラの綺麗さを画素数で判断します。画素数が高い=写真が綺麗という思考回路です。数字を大きくすることで話題を呼びPRになるというわけです。しかしもちろん「画素数が高い=写真が綺麗」は間違いです。
画素数を増やすことのデメリットは?

ノイズが多くなる
スマートフォンは小さいです。カメラの搭載できる面積にも限界があります。ということは、決まった面積のチップにたくさんの画素を載せようとすると一つの画素の大きさは小さくなってしまうわけです。
そうすると何が起こるか。一画素当たりの光の量が少なくなってしまい、写真が暗くなってしまったり、無理やり明るくしようとすると「ノイズ」というザラザラしたものが写ってしまうようになります。
ファイルサイズが大きい
1億画素を超えると、写真一枚保存するのにもストレージを食う事態が起きます。シーンによっては30MBを超えることもあるそう。mp3の音楽が4つくらい入りそうですね。写真一枚が音楽よりだいぶ大きいサイズってすごいですけどね・・・
価格が高騰する
カメラを開発する企業も画素数をむやみに大きくすると写真が汚くなることは知っています。PRのために画素数を上げるとは言え写真はできるだけ上質なものを維持したい。そこでメーカーは特殊な技術を使ってきます。複数のピクセルを一つにまとめる「ピクセルベイヤー」、ノイズを減らすためにピクセルごとに壁を生成する「ISOCELL」、フォーカスの精度低下を軽減するための「2×2OCL」。このように様々な技術を搭載してきますが、お値段はなかなかのものになります。そしてピクセルサイズをできるだけ大きくするために、そもそもカメラのサイズを大きくすることもあります。実は半導体の素材って結構高くて、少し大きくするだけでもお金がかかります。そして高画素化すると細かい作業が必要になるので加工費もバカになりません。
例を出すなら、Xiaomi mi note 10ですね。このスマホはそこまで性能は高くありませんが1億800万画素を初めて搭載したスマートフォンになります。同程度の性能のスマホなら3万円~4万円台でざらにありますがなんとお値段は6万円です。高すぎですね。
最後に
結局カメラの品質ってピクセルサイズとレンズにほとんど依存します。あまり画素数を大きくしても仕方ありません。そして最近はスマホ用のペリスコープレンズというものも開発されました。スマホでも光学10倍ズームが可能になってしまうという優れものです。こうなると高画素化するメリットってほとんどないですよね。メーカーさんにはぜひとも暗所撮影に最強なセンサーを作ってほしいものです・・・
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