スマホの止まらない画素数競争。今ではスマホで2億画素?

みなさんが普段使っているスマートフォン。最近はスマートフォンの改良も頭打ちになってしまい、それを代替するように著しくモバイルカメラの性能がアップしています。今回はその間違った方向ともいえる進化の紹介をします。

画素数って何?

画素数、つまり解像度のことです。デジタル写真は絵の具などと違ってすべて点で構成されています。例えば200万画素のカメラなら、それで撮った写真は200万個の点でできています。4000万画素なら4000万個の点で写真ができています。このように数字が増えれば増えるほど同じ写真でも細かくなっていきます。

初期のスマートフォンのカメラ

これ覚えていますか?2007年に世界で初めて発売されたスマートフォン、IPhone です。厳密にいうともっと前からスマートフォンはたくさんありましたが、現在のスマートフォンの前身だということでこれを最初のものとします。

この時のスマートフォンのカメラのセンサーサイズはものすごく小さく、画素数も低かったです。なんと200万画素。現在ではなかなかお目にかからない画素数ですね。この時のカメラはほとんどおまけのようなもので、風景を撮ろうものなら汚くなってしまったそうです。

だんだん画素数が多くなってくる

Sony Xperia X performance

だんだんスマートフォンも進化し、9年後の、2016年には2000万画素のカメラが搭載されていました。しかしこの時は画素数が話題になるようなことはなく、カメラもまあまあ綺麗みたいな感じでした。しかしここから大きく変わってきます。

Sony IMX586、Samsung ISOCELL GM1を発表

4800万画素というと本格デジタルカメラでも結構値段がするものでしかお目にかかれない画素数になります。発表された当時はスマートフォンのカメラの進化を称える人も多くなりました。このころからもはや進化させるものがカメラくらいしか残っておらず、カメラの画質にはそれほど意味のない、むしろ悪影響をきたす画素数戦争がはじまりました。このころには高画素化によるノイズの低減のために、クアッドベイヤー技術やピクセルセル技術などを用いるようになりました。

続くSamsungとSonyの画素数戦争

スマートフォンに搭載されているカメラはほとんどがSonyとSamsung製のものになります。SamsungはSonyに先行して、Samsung ISOCELL Bright GW1という6400万画素のセンサーを発表しました。これがXiaomiのスマートフォンに搭載されたときは話題を呼びましたが、実際に買ってレビューをしてみると、暗所に弱い、ノイズが多いなどの高画素化のデメリットが露呈してきます。この1年近くあとにSonyはIMX686という6400万画素のセンサーを発表しました。IMX686についてはこちらをご覧ください。

ついに一億画素を突破

最初に1億画素のカメラを発表したのはSamsungでした。名前はSamsung Bright HMXで画素数は1億800万画素でした。Xiaomiとの共同開発を行いこのセンサーはXiaomi mi note10/10proに専売契約されています。

ついに2億画素がくる

これはあくまでもリークですが、2020年の4月、有名リーカーの数碼閑聊站氏より「192MP(1億9200万画素)のスマートフォンが近くに発表されるだろう」とのことでした。詳しくはこちらをご覧ください。

本当にこのセンサーが発表されたら大変です。2億画素近いですね。業務用カメラでも類を見ない画素数になってしまいました。では次のページから具体的に画素数を増やすとどうなるか、見ていきましょう。